別シナリオ(これらの作品は一度本編に目を通してからをおすすめします)


「れーい!ちゃくせーき」
皆が席に座ると、担任が咳払いをして、話し始めた。
「おい、高橋。お前のおっぱい見たぞ。白くて肌が綺麗だな (;´Д`)」
いきなりそれかよ!この教師アリエナスwwwwww
問題はこの後だった。
うちのクラスはVIPPER率が異様に高いのだ。
「うはwwwwwwwwwwおっぱいwwwwwwwwwうぇうぇっwwwwww」
クラスの連中が一斉に騒ぎ始めた。
「おっぱい!おっぱい!おっぱい!」
教室中に響き渡るおっぱいコール。
こうして俺のあだ名はこの日から白スキン高橋になった。

 生徒が全員起立しれいを済ませると、先生が口を開いた。
「あー、みんな今朝も言ったと思うが今日は転校生が来る。
初日から遅刻してくるような大それた奴だがみんな仲良くしてやってくれ」
 先生のセリフを聞くとクラス中が騒ぎ出した。
 しかし俺は喜べない、なんだか嫌な予感がする……
「せんせー! 転校生は女子ですか? 男子ですか?」
 クラスのお調子者の男子がそんな質問を投げかける。
「女子だ」
 その言葉に男子達は動物園の猿のように騒ぎ出した。
「それじゃあ入ってくれ」
 先生がそう言うと、廊下から一人の女子が入ってきた。

「私、神川・・・神川満月です。よろしくおながいします」
転校生は背が低くて、幼い顔立ちをした子だった。
黒髪の縦ロールがとても可愛らしい。
「どのアニメキャラとファッション板に架空のブランドスレ立てたいですかー!?」
「どのアニメキャラと満月ちゃんはマジカルリリカルなのはちゃん!?」
猿共が早速騒ぎ始めた。
うちのクラスの男はロリ顔が大好きなのだ。
神川満月は返答に困ったらしく、おどおどしているばかりだった。
僕はちょっと可愛そうになって大きな声で言った。
「放課後、一緒にラウンコ潰しに行きませんか!!」
突然の大声にクラス中は静まり返った。
神川満月もきょとんとしていたが、少しの間をおいて頷いた。
「おkwwwwwwww」
その彼女の微笑みはとてもモエスだった。

いつも通りの時間がいつも通りに過ぎる。
授業ではFOX★先生が訳のわからにスレ構想について話していた。
『水上置換方よりも〜♪』
突然暢気な歌声が響いた。
横の席を振り向くと音の主は神川満月の携帯からだった。
「ご、ごめんなさい!!」
「神川、携帯の音くらい消しとけやゴルァ!dat落ちにすんぞ!!」
「・・・すいません」
神川満月は慌てて携帯のマナーモードを入れたようだったが、画面を見ると表情が曇ったようだった。
「・・・そんな、ハピマテが3位だったんなんて」
神川満月の目には涙が浮かんでいたようだった。

学校へ向う途中、俺はコンビニによった。
気分をリフレッシュする為にフリスクを買おうと思った。
コンビニの前には何人かの高校生がたむろしていた。
俺は目を合わせないように白目を剥いて店内に入ろうとした。
だが、それが間違っていた。
ドスッという音と共に俺の体が誰かに当たった。
「おい、お前どこ見てあるいてんだよ!!」
目の前にはガラの悪い男がいた。
どうやらラウン高校の連中のようだ。

全身毛が立つような感じがした。
迫り来るプレッシャー、これが殺気・・・!!
俺は相手の正拳を体を逸らして避ける。
捻った体の反動を利用してカウンターを相手のみぞおちに叩き込んだ。
相手の体が崩れる。
・・・あと二人。
次の相手を定めようと目線を配ったとき・・・
視界内には一人しか移らなかった。
しまった!背後だ!!
俺はサイドステップを踏みながら体の向きを変えようとしたが・・・!!
「高橋君!!」
神川さんの声だ!!
神川さんが俺とラウン高校の奴の間にいた。
彼女は両手を広げ俺とラウン高校の奴の間を塞いでいる。
「何をやってるんだ!神川さん!!」
「私の事は気にしないで!あなたは行かなければならないわ!!
 光る風を追い越して、あの人に会うのよ!!」

                                 …エピソード2に続く